直腸癌治療における一時的臍部回腸ストーマの合併症およびストーマケアの検討

• 田中 寿江

  大阪大学医学部附属病院看護部

• 竹政 伊知朗

  大阪大学大学院消化器外科学

• 三代 雅明

  大阪大学大学院消化器外科学

• 植村 守

  大阪大学大学院消化器外科学

• 西村 潤一

  大阪大学大学院消化器外科学

• 畑 泰司

  大阪大学大学院消化器外科学

• 水島 恒和

  大阪大学大学院消化器外科学

• 山本 浩文

  大阪大学大学院消化器外科学

• 土岐 祐一郎

  大阪大学大学院消化器外科学

• 森 正樹

  大阪大学大学院消化器外科学

書誌事項

タイトル別名

• Complications and Management of Umbilical Diverting Loop-Ileostomy in the Treatment of Rectal Cancer

抄録

直腸癌手術での一時的回腸ストーマは，通常右下腹部に造設される．一方，単孔式手術の開発による臍部アプローチが整容性の面で注目されている．これを応用した臍部への回腸ストーマ造設は整容性の向上が期待できる反面，ストーマケアが難しいことが想定される．そこで臍部ストーマを造設した16名を対象としてその妥当性について検討した．周囲皮膚炎はDETscoreおよびABCD-stoma^®を用いて評価した．全例で装具の貼付に問題はなく，ストーマ閉鎖手術までにケアの変更を要しなかった．周囲皮膚炎はケアの工夫でコントロールが可能な範囲内のものであり，他のストーマ合併症は認めなかった．周囲皮膚炎評価スコアがセルフケア自立時より閉鎖手術前の方が低下していたことからセルフケアの促進を阻害するものではないことが示唆された．臍部ストーマは整容性に優れ，一時的回腸ストーマ造設の一選択肢となり得ると考えられた．

収録刊行物

• 日本大腸肛門病学会雑誌

  日本大腸肛門病学会雑誌 68 (5), 287-292, 2015

  日本大腸肛門病学会

キーワード

• 直腸癌
• 臍部一時的回腸ストーマ
• ストーマ関連合併症

詳細情報

• CRID: 1390282679833437056
• NII論文ID: 130005068289
• DOI: 10.3862/jcoloproctology.68.287
• ISSN: 18829619
• ISSN: 00471801
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcoloproctology/68/5/68_287/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2015252545
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可