飯舘村除染圃場で試験栽培した水稲の放射性セシウム濃度

• 伊井 一夫

  特定非営利活動法人ふくしま再生の会

• 田野井 慶太朗

  東京大学大学院農学生命科学研究科

• 宇野 義雄

  特定非営利活動法人ふくしま再生の会

• 登 達也

  東京大学大学院農学生命科学研究科

• 廣瀬 農

  東京大学大学院農学生命科学研究科

• 小林 奈通子

  東京大学大学院農学生命科学研究科

• 二瓶 直登

  東京大学大学院農学生命科学研究科

• 小川 唯史

  特定非営利活動法人ふくしま再生の会

• 田尾 陽一

  特定非営利活動法人ふくしま再生の会

• 菅野 宗夫

  特定非営利活動法人ふくしま再生の会 福島県相馬郡飯舘村農業委員会

• 西脇 淳子

  茨城大学農学部地域環境科学科

• 溝口 勝

  東京大学大学院農学生命科学研究科

書誌事項

タイトル別名

• Radioactive Caesium Concentration of Lowland Rice Grown in the Decontaminated Paddy Fields in Iitate-Village in Fukushima
• イイタテムラ ジョセン ホジョウ デ シケン サイバイ シタ スイトウ ノ ホウシャセイ セシウム ノウド

抄録

2011年の原発事故以来，イネの作付制限地域に指定された飯舘村で，2012年に佐須・前田地区で，2013年には佐須・前田・小宮地区で水稲の試験栽培を行った。2012年において，除染の度合いにより土壌の放射性セシウム(¹³⁴Cs＋¹³⁷Cs)濃度(0～15cm平均)が2000から6000Bq/kgの佐須・前田圃場では，玄米の放射性セシウム濃度は最大でも40Bq/kgであり，除染度合いに応じたセシウム濃度の低減効果が見られた。さらにカリウム(K)施肥による玄米のセシウム濃度の低減効果が確認された。土壌の交換性Kの濃度が高いほど，玄米の放射性セシウム濃度は低くなる傾向があるが，交換性K(K₂O換算)が，20mg/100g乾燥土壌以上の区画では10Bq/kgとほぼ一定であった。一方，2013年において土壌の放射性セシウム濃度が除染後も8000Bq/kgを超えた小宮圃場では，玄米の放射性セシウム濃度が100Bq/kgを超えたサンプルが一部で見られた。これらの結果は，飯舘村において，適切な除染，K施肥により，水稲玄米への放射性セシウムを低減させ，基準値(100Bq/kg)を十分にクリアできることを示している。

収録刊行物

• ＲＡＤＩＯＩＳＯＴＯＰＥＳ

  ＲＡＤＩＯＩＳＯＴＯＰＥＳ 64 (5), 299-310, 2015

  公益社団法人 日本アイソトープ協会

キーワード

• radioactive fallout
• soil
• rice
• Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident
• caesium134
• caesium137
• radioactivity measurement

詳細情報

• CRID: 1390282679133583616
• NII論文ID: 130005072093
• NII書誌ID: AN00351589
• DOI: 10.3769/radioisotopes.64.299
• ISSN: 18844111
• ISSN: 00338303
• NDL書誌ID: 026435254
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/026435254
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I026435254
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/radioisotopes/64/5/64_299/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2015316304
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可