DNA ploidy patternが診断に有用であった胆管癌と膵頭部癌による衝突癌の1例

• 伊藤 隆介

  東京慈恵会医科大学外科学講座消化器外科

• 三澤 健之

  東京慈恵会医科大学外科学講座消化器外科

• 柳沢 春華

  東京慈恵会医科大学病理学講座

• 柴 浩明

  東京慈恵会医科大学外科学講座消化器外科

• 池上 雅博

  東京慈恵会医科大学病理学講座

• 矢永 勝彦

  東京慈恵会医科大学外科学講座消化器外科

書誌事項

タイトル別名

• Collision Tumors with Carcinomas of the Head of the Pancreas and the Lower Bile Duct Diagnosed by Flow Cytometric DNA-Ploidy Analysis
• 症例 DNA ploidy patternが診断に有用であった胆管癌と膵頭部癌による衝突癌の1例
• ショウレイ DNA ploidy pattern ガ シンダン ニ ユウヨウ デ アッタ タンカン ガン ト スイトウブ ガン ニ ヨル ショウトツガン ノ 1レイ

抄録

衝突腫瘍とは二つの悪性新生物が同時期に境界をもって相接する状態であり，膵頭部領域の衝突腫瘍は極めて稀である．症例は60歳台，男性．前医にて膵頭部腫瘤を指摘され紹介となった．CT/MRIでは原発性膵癌が，ERCP/EUSでは下部胆管癌が最も疑われ膵頭十二指腸切除を施行したが，術前検査では両者の鑑別は困難であった．腫瘍割面はくびれたひょうたん型であり衝突癌が疑われた．組織学的には全体に腺癌を認め，くびれ部分で細胞移行像を認めた．各種免疫組織染色では胆管部と膵頭部で相同性があり二つの腫瘍に区別できなかった．DNA ploidy patternは胆管部はaneuploid pattern，膵頭部はdiploid patternであり両者に差異を認め，下部胆管癌と膵頭部癌の衝突癌と診断した．今回われわれは術前画像，術後病理検査共に診断に難渋した胆管癌と膵頭部癌の衝突癌の1切除例を経験したので報告する．

収録刊行物

• 日本臨床外科学会雑誌

  日本臨床外科学会雑誌 76 (1), 117-123, 2015

  日本臨床外科学会

キーワード

• 衝突癌
• DNA ploidy pattern
• 膵頭部腫瘍

詳細情報

• CRID: 1390001204851532800
• NII論文ID: 130005090903
• NII書誌ID: AA11189709
• DOI: 10.3919/jjsa.76.117
• ISSN: 18825133
• ISSN: 13452843
• NDL書誌ID: 030763677
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I030763677
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/76/1/76_117/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2015112812
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可