生物学的製剤抵抗性関節リウマチに対するミゾリビンパルス療法併用の効果

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  • The effect of mizoribine pulse therapy for biologics-resistant rheumatoid arthritis

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抄録

目的:関節リウマチ(RA)に対する生物学的製剤療法において,効果不十分例に対しミゾリビン(MZR)パルス療法を行い,その有効性を検討すること.<br> 対象・方法:当院にて生物学的製剤導入するも効果不十分であった8例(全例女性)に対して毎週のMTX内服日にMZRを同時に内服する投与法(MZRパルス療法)を併用し,その効果を圧痛関節数,腫脹関節数,ESR,CRP,DAS28-ESR,DAS28-CRP,SDAI,CDAI,患者VAS,mHAQ,RF,MMP-3,ヘモグロビンで評価した.またMZR血中濃度との関連についても検討した.<br> 結果:投与開始後24週時点において,圧痛関節数,腫脹関節数,ESR,CRP,DAS28-ESR,DAS28-CRP,SDAI,CDAI,患者VAS,RFの有意な改善を認めた.MZR血中濃度は平均1.27±0.58μg/mlであり,血中濃度が0.12~0.49μg/mlと低かった1例については,臨床効果も不十分でありMZRの増量が必要であった.明らかな有害事象は認められなかった.<br> 結論:生物学的製剤抵抗性のRAに対しMZRパルス療法を行い有意な疾患活動性の低下が見られ,明らかな有害事象は認めなかった.生物学的製剤抵抗性のRA例の治療において,MZRパルス療法の追加は有効な選択肢の一つとなりうる.

収録刊行物

  • 臨床リウマチ

    臨床リウマチ 25 (1), 20-27, 2013

    一般社団法人 日本臨床リウマチ学会

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