大王製紙 三島工場 発電設備の省エネルギー

書誌事項

タイトル別名
  • Energy Saving in Mishima Mill Power Plant, Daio Paper Co., Ltd.
  • ダイオウ セイシ ミシマ コウジョウ ハツデン セツビ ノ ショウエネルギー

この論文をさがす

抄録

大王製紙 三島工場は,四国の中央にある四国中央市に位置し,瀬戸内海に面した500千坪を有する国内最大級の臨海工場であり,当社の基幹工場である。<BR>広大な敷地に多くの設備が配置されていることから,原料や水,蒸気,電力などの系統が非常に複雑になっている。また,増設を繰り返してきたことが更に複雑化させる要因となっている。<BR>本稿では,部署間の枠を取り払い工場の全体最適を考慮して取り組んできた蒸気・電力の省エネルギーについて説明する。<BR>2%の発電出力アップを目標として,工場に送っている蒸気圧力を減圧することに取り組んだ。蒸気を供給する発電設備側と蒸気を使用するマシン等の設備側で統合・減圧によって考えられる問題点の抽出し,対策を実施することで2.4%の発電出力アップに繋がった。<BR>清水温度アップでは,黒液濃縮装置のサーフェスコンデンサー,タービンクーリングタワー冷却水を利用することで平成25年下期では蒸気原単位が8%削減することが出来た(対平成20年下期)。<BR>工場規模が大きいことで横の連携がとり難くなっていたが,今回の取組みを通じて垣根が取り払えたのではないかと考える。また現在では大王製紙 可児工場をはじめ,グループ会社も含めてベストプラクティスと称した省エネ事例を水平展開する活動を行っている。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 69 (6), 607-610, 2015

    紙パルプ技術協会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ