複素主成分分析を用いた鵡川沿岸域の地形変動解析

  • 大塚 淳一
    国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所 寒冷沿岸域チーム
  • 水垣 滋
    国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所 水環境保全チーム
  • 山下 俊彦
    北海道大学大学院工学研究院 環境フィールド工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • COMPLEX PRINCIPAL COMPONENT ANALYSIS ON GEOMORPHOLOGICAL PROCESSES OF THE MUKAWA COAST, JAPAN

抄録

鵡川沿岸域の深浅測量データ(1994年~2011年,全29回分)に対して複素主成分分析(CPCA)を行うことにより,この海域の地形変化の傾向と特徴を検討した.鵡川沿岸域ではほぼ全域においてSE~SSW方向からの波浪(E波浪)の影響を受けて地形が変化している.E波浪による地形変化のパターンはおもに複素主成分分析のモード1に現れる.一方,SW~W方向からの波浪(W波浪)の影響による地形変化のパターンについては,水深が深い一部の領域を除いて抽出することができなかった.河口に近い領域では,モード1もしくはモード2の地形変化量と鵡川の最大流量との関係に有意な正の相関が得られた.両者の関係から,最大流量が約500 m3/s以上の出水が生じた場合,河口付近の領域が堆積傾向を示すことが明らかとなった.

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参考文献 (2)*注記

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