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- 矢野 真一郎
- 九州大学大学院 工学研究院環境社会部門
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- 西村 圭右
- 日本工営株式会社 流域・都市事業部
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- RANLUND Camilla
- 九州大学
書誌事項
- タイトル別名
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- EFFECTS OF CHANGE OF TIDAL MIXING DUE TO ISAHAYA SEA-DYKE ON SALINITY STRATIFICATION IN THE ARIAKE SEA
- 諌早湾干拓締切堤による鉛直混合能の変化が有明海の塩淡成層構造に与えた影響
- イサハヤワン カンタク シメキリテイ ニ ヨル エンチョク コンゴウノウ ノ ヘンカ ガ アリアケカイ ノ エンタンセイソウ コウゾウ ニ アタエタ エイキョウ
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抄録
有明海では2000年の養殖ノリ色落ちに端を発する,いわゆる有明海異変の発生後,諫早湾干拓の締切堤が建設されたことによる諫早湾の表面積減少が潮流流速の現象を起こし,鉛直混合が弱化したために成層が強化され,底層での貧酸素化が促進されたと考えられてきた.本稿では,干拓事業が与えた物理的な影響を分離し,それらのうち,締切堤による鉛直混合のの弱化が成層を促進した影響を定量的に評価することを目的に,2006年を対象として堤防の有無による成層状態の違いを3次元モデルを用いた数値実験により定量的に評価した.その結果,大潮時では堤防の成層への影響が顕著であるが小潮時では小さいこと,ならびにその影響は諫早湾内と島原半島沿岸に限定されており,北部有明海では無視できることが示された.
収録刊行物
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- 土木学会論文集B2(海岸工学)
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土木学会論文集B2(海岸工学) 71 (2), I_1243-I_1248, 2015
公益社団法人 土木学会