水環境の長期的変動および短期的変動が湾内の魚類へ与える影響

  • 堀江 岳人
    株式会社アルファ水工コンサルタンツ技術部,東北大学大学院工学研究科土木工学専攻
  • 岡田 知也
    国土技術政策総合研究所 沿岸海洋・防災研究部
  • 田中 仁
    東北大学大学院工学研究科 土木工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • EFFECT OF HYPOXIC WATER AND WATER TEMPERATURE ON FISH IN TOKYO BAY, JAPAN
  • ミズ カンキョウ ノ チョウキテキ ヘンドウ オヨビ タンキテキ ヘンドウ ガ ワン ナイ ノ ギョルイ エ アタエル エイキョウ

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抄録

東京湾を始めとする閉鎖性水域で発生が見られる赤潮や貧酸素水塊は,水産生物の生息環境に多大な影響を及ぼすと言われているが,湾内における水環境の変化と魚類の生息数との関連性については,ほとんど知見が得られていない.そこで本研究では,釣果データを用いて東京湾における水温の長期的変動(年変動)および流況の短期的変動(時間変動)が,湾内における魚類の生息数へ与える影響について把握することを目的とした.主要な結果として,(1)湾内に生息する魚類は,時々刻々の流動場の変化に対応し最適な場を見つけ生息していることを確認した.また,(2)季別の水温の年変動と魚類の湾内生息数に,強い相関関係が見られた.本結果から東京湾に生息する魚類は,地球的気候変動の影響を受け増減を繰り返している可能性が高いことが判明した.

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参考文献 (4)*注記

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