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- 宮垣 朝光
- 東京大学大学院医学系研究科・皮膚科学
書誌事項
- タイトル別名
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- Regulatory B cells in human autoimmune diseases
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抄録
元来,B細胞は抗体産生能,抗原提示能,サイトカイン産生や副分子を介したT細胞活性化能などを有し,免疫を促進すると考えられてきた.そして,そのようなB細胞の異常は自己免疫疾患の発症に深く関与していることが知られている.しかし,近年,さまざまな自己免疫疾患のマウスモデルにて,B細胞の中には免疫応答を抑制する一群が存在することが明らかになった.このようなB細胞は制御性B細胞と呼ばれており,マウスの免疫機構において,重要な働きをしていると考えられている.マウス制御性B細胞には複数のタイプが存在することが分かっているが,このうち最も広く研究されているのがIL-10産生制御性B細胞である.IL-10産生制御性B細胞はさまざまな自己免疫疾患マウスモデルで,その発症抑制に関わっていることが報告されている.このようなマウス制御性B細胞の研究を受け,ヒト制御性B細胞の研究も盛んになってきている.ヒトにおいてもIL-10産生制御性B細胞が最も注目されており,さまざまな自己免疫疾患患者の検体を用いた報告が相次いでいる.本稿では,自己免疫疾患におけるヒト制御性B細胞につき,現在までの知見を概説する.
収録刊行物
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- 日本臨床免疫学会会誌
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日本臨床免疫学会会誌 38 (5), 390-397, 2015
日本臨床免疫学会