セルロース系電池用セパレータの開発

  • 鍛治 裕夫
    三菱製紙株式会社 機能材事業部 つくばR&Dセンター
  • 兵頭 建二
    三菱製紙株式会社 機能材事業部 つくばR&Dセンター
  • 加藤 真
    三菱製紙株式会社 機能材事業部 つくばR&Dセンター
  • 重松 俊広
    三菱製紙株式会社 機能材事業部 つくばR&Dセンター
  • 笠井 誉子
    三菱製紙株式会社 機能材事業部 つくばR&Dセンター

書誌事項

タイトル別名
  • The Development of Cellulose Fiber Based Nonwoven Type Separator
  • セルロースケイ デンチヨウ セパレータ ノ カイハツ

この論文をさがす

抄録

近年の携帯電子機器の普及およびその高性能化に伴い,高エネルギー密度を有する二次電池が望まれている。特に,リチウムイオン二次電池は,他の二次電池に比較して,高エネルギー密度を達成することができる電池として,電池を構成する部材やシステムの点から,様々な改良・開発が進められている。電池を構成する部材の一つである電池セパレータに対しても,更なる安全性と電池特性の向上が求められている。<br>従来,リチウムイオン二次電池用セパレータとしては,シャットダウン機能を有するセパレータとして,微多孔を有したオレフィン系樹脂フィルムがセパレータとして使用されてきたが,ショートトラブル時の電池内での熱暴走を防止するには,より耐熱性に優れたセパレータが求められている。<br>本報告では,耐熱性,電池特性に優れたセルロース系電池用セパレータの開発検討内容について報告する。本検討の第一段階では,不織布セパレータを構成する繊維の種類が,電池特性にどのように影響するかを調査した。検討の結果,セルロース繊維,PET繊維が不織布セパレータを構成する繊維として適していることを見出した。次いで,本検討の第二段階では,セルロース繊維単独系の不織布セパレータとセルロース繊維とPET繊維の混合系不織布セパレータについて比較を行い,セルロース繊維とPET繊維の混合系不織布セパレータが電池特性・安全性の点で優れていることを見出した。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 69 (11), 1177-1180, 2015

    紙パルプ技術協会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ