結晶性成分を導入したシリコーン・エラストマーの相構造制御および物性評価

書誌事項

タイトル別名
  • Structural and Property Development of Silicone Elastomer Blended with Crystalline Component
  • ケッショウセイ セイブン オ ドウニュウ シタ シリコーン ・ エラストマー ノ ソウ コウゾウ セイギョ オヨビ ブッセイ ヒョウカ

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抄録

シリコーン・エラストマーは,合成ゴムなどの炭化水素系エラストマーに比べて力学的強度が劣るという欠点がある.本研究では主鎖にベンゼン環をもつ,結晶性シリコーンであるポリテトラメチル-p-シルフェニレンシロキサン(PTMPS)に着目した.PTMPSは高強度であるが,柔軟性に乏しく,破断伸びが小さい.そこで,PTMPSと架橋前の反応性シリコーンを溶液中でブレンド後,架橋を進行させることで,高強度かつ高伸度であるシリコーン・エラストマーの作製を試みた.得られた架橋フィルムは,ブレンド比率によって特徴的な相分離構造を示した.これに対応して,これらブレンドフィルムの応力・ひずみ曲線は,高い引張り弾性率を示した後,傾きが緩やかになる二段階の変形挙動を示した.これにより,ブレンドフィルムの応力・ひずみ曲線の面積は大きくなり,結果として高い破断エネルギーが得られることがわかった.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 72 (3), 110-117, 2015

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (13)*注記

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