子宮脱に対する腹腔鏡下円靭帯小腰筋腱固定術の考案

書誌事項

タイトル別名
  • Laparoscopic Round Ligament Psoas Minor Tendon-Hitching: Newly Developed Uterine Prolapse Operation
  • シキュウ ダツ ニ タイスル フククウキョウ カエン ジンタイ コゴシキンケンコテイジュツ ノ コウアン

この論文をさがす

抄録

子宮脱に対して平易で有効な術式として, 腹腔鏡下円靭帯小腰筋腱固定術を考案したので術式の要点と短期成績について報告する。  術式: 骨盤リンパ節廓清時の要領で後腹膜を切開し大腰筋を展開する。この際に大腰筋前面を走行する細い帯状の小腰筋腱を明らかにしておく。円靭帯にまず針糸を1針かけておき, それで小腰筋腱をすくい縫合固定する。対側も同様の操作を行なう。この操作で子宮の牽引が不十分であれば第1針結紮の頭側にさらに第2針を追加固定する。固定後は後腹膜を縫合閉鎖する。  症例: 39歳 (完全子宮脱), 63歳 (子宮下垂), 43歳 (不全子宮脱) の3症例に本術式を施行した。3症例とも容易に手術を完逐でき, 術後10~24か月のフォローアップ検診で子宮脱の再発を認めていない。術後早期に1例で鼠径部痛, もう1例で大腿内側違和感の訴えがあったが軽快した。  今後, 症例数を蓄積してこの術式の有効性と安全性について検討していきたい。

収録刊行物

参考文献 (6)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ