高齢者における体幹加速度から得られる歩行指標と転倒との関連性

DOI
  • 土井 剛彦
    国立研究開発法人国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部健康増進研究室 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 日本学術振興会 Department of Neurology, Albert Einstein College of Medicine, Yeshiva University
  • 牧迫 飛雄馬
    国立研究開発法人国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部健康増進研究室
  • 堤本 広大
    国立研究開発法人国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部健康増進研究室
  • 中窪  翔
    国立研究開発法人国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部健康増進研究室
  • 鈴木 隆雄
    国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 桜美林大学加齢発達研究所
  • 島田 裕之
    国立研究開発法人国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Gait Variables from Trunk Acceleration and Fall among Community-dwelling Older Adults
  • ─大規模データによる検討─

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抄録

【目的】高齢者における歩行時の体幹加速度から得られる指標に対し,指標間の比較,年代間の比較,転倒との関係性について明らかにすることとした。【方法】地域在住高齢者989名(平均年齢:73.6歳)を対象に,歩行計測ならびに転倒歴を含む基本属性に関する聴取を行った。歩行計測には3軸加速度センサを用い,歩行時の体幹加速度から自己相関係数(auto correlation:以下,AC)とharmonic ratio(以下,HR)を算出した。【結果】主成分分析よりACとHRは各々独立した分類がなされ,AC,HR ともに80歳以上での低下が顕著であり(p < 0.05)。どの方向のHRも転倒と関連していたが,ACにおいては垂直方向のみ関連した(p < 0.05)。【結論】高齢者の歩行時の体幹加速度から得られるACとHRは異なる評価指標として活用できる可能性が示唆され,いずれも加齢および転倒と関連する評価指標としての有用性が示された。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 43 (2), 75-81, 2016

    日本理学療法士学会

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