コントロール不良の肺動脈性肺高血圧症に合併した急性肺動脈解離の一例

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タイトル別名
  • Acute pulmonary artery dissection with untreated pulmonary arterial hypertension

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抄録

症例は29歳,男性。5年前に肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension, PAH)を指摘されたが,内科的治療は行われていなかった。今回,胸痛を主訴に近医を受診し,造影CTにて肺動脈解離(pulmonary artery dissection, PAD)を指摘されたため,当院へ転院となった。当院入院後,緊急で主肺動脈人工血管置換術および左右肺動脈縫縮術が施行された。術後, PAHに対して早期に治療を開始した。未治療であったためPAHのコントロールに難渋したが,PAH治療薬の多剤併用および厳重な鎮静・挿管・人工呼吸管理を行うことで,POD 21に抜管,POD 29にICUを退室,POD 101に退院となった。PADは非常に致死率の高い疾患であるが,早期の手術および厳重な術後管理により救命できた。

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