市販ゲル化剤を用いた食品ゼリー食における温度変化の影響

• 畦西 克己

  兵庫県立大学大学院環境人間学研究科 大阪大学大学院歯学研究科

• 阪井 丘芳

  大阪大学大学院歯学研究科

• 吉村 美紀

  兵庫県立大学大学院環境人間学研究科

• 北元 憲利

  兵庫県立大学大学院環境人間学研究科

書誌事項

タイトル別名

• Influence for temperature change of jellies samples prepared with commercial gelling agents
• シハン ゲルカザイ オ モチイタ ショクヒン ゼリーショク ニ オケル オンド ヘンカ ノ エイキョウ

抄録

本研究では市販ゲル化剤（ここではA，B，Cとする）を用いたが，Aは主成分がネイティブ型ジェランガム，BとCは同ゲル化剤でキサンタンガム製剤であると推測される。AとCはBの2倍である同濃度で，溶解温度を一定とし，里芋，ほうれん草，鮭ゼリーを作製した。医療現場において味噌汁などの食事の提供温度が65℃であることを考慮し，作製した食品ゼリーに及ぼす市販ゲル化剤の種類と濃度，加温温度の影響についてテクスチャー特性と官能評価の関連性から検討した。　物性特性において，20℃および65℃ゼリーを比較すると，加温により物性特性の硬さはすべての食品ゼリーにおいて低下を示し，いずれの食品もBゼリーの付着性は低下し，凝集性は増加した。硬さ，凝集性，付着性においてAゼリーはBおよびCゼリーよりも温度変化の影響が小さく，適度な硬さを示し，安定した凝集性であり，付着性が小さいことが認められた。官能評価において，AゼリーはBおよびCゼリーより，すべての官能評価項目において良好な評価が認められ，AゼリーはBおよびCゼリーより軟らか過ぎず，口中の残留感が少ないという評価となった。65℃の加温状態でのゼリー食を提供するには安定した物性特性および官能評価値が高いことが認められたAゼリーが有効であることが示唆された。

収録刊行物

• 日本食生活学会誌

  日本食生活学会誌 26 (4), 189-196, 2016

  日本食生活学会

詳細情報

• CRID: 1390001205198701056
• NII論文ID: 130005149797
• NII書誌ID: AA11804821
• DOI: 10.2740/jisdh.26.189
• ISSN: 18812368
• ISSN: 13469770
• NDL書誌ID: 027236057
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I027236057
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jisdh/26/4/26_189/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可