末端チオールポリスチレン薄膜被覆による銅への酸化耐性の付与に関するボルタンメトリー法による検討

  • 高木 珠吏
    京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科・分子化学系
  • 池田 卓也
    京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科・分子化学系 ティオクリエート(株)
  • 足立 馨
    京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科・分子化学系
  • 塚原 安久
    京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科・分子化学系

書誌事項

タイトル別名
  • Study on Oxidation Resistance of Copper Plate with Organic Thin Layer by Cyclic Voltammetry
  • マッタン チオールポリスチレン ハクマク ヒフク ニ ヨル ドウ エ ノ サンカ タイセイ ノ フヨ ニ カンスル ボルタンメトリーホウ ニ ヨル ケントウ

この論文をさがす

抄録

末端チオールポリスチレン(PSt-SH)の有機薄膜により銅表面の被覆を行い,その酸化耐性への影響について検討を行った.前報ではXPSと接触電気抵抗の評価により酸化耐性について検討したが,今回はCyclic voltammetry (CV)測定により酸化還元挙動の解析を試みた.CV測定で得られた銅の酸化還元曲線におけるアノードとカソード領域のピーク面積の積分値より酸化と還元にともなう電荷量を求め,これらより電極における酸化と大気雰囲気下における酸化の進行を評価した.その結果,高分子のPSt-SHで被覆した銅は,低分子のアルカンチオールの場合に比べて電極における酸化はやや大きいものの,大気中高温下での酸化の進行は極めて小さいまま保持され,150°Cに加熱しても酸化の進行がほとんど認められず,CV測定からPSt-SHの薄膜による被覆は銅の酸化耐性の付与に有用であることが示された.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 73 (3), 294-301, 2016

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (13)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ