単粒子構造解析法と水中観察電顕ASEMによる膜タンパク質複合体の研究  [in Japanese]

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イオンチャネルは,刺激に応じてイオンを通すだけでなく,様々なタンパク質分子とも直接相互作用して早い情報の処理を行う.さらに,その細胞内局在も,刺激に応じてダイナミックに変化することが多い.このようなタンパク質複合体としての情報伝達は,イオンチャネルに限らず,近年多様なタンパク質複合体で明らかになってきている.タンパク質複合体の構造を研究するために開発されたのが,結晶を用いない,透過電子顕微鏡(以下,電顕)像からの単粒子解析法である.本法は,精製タンパク質を必要とする方法であり,最近になって原子分解能に到達した.筆者らのグループは10年以上にわたって本方法を開発してきた.しかしタンパク質複合体の中には,弱い結合で形成されるものも多い.精製が難しいタンパク質複合体を細胞中で直接観察するために,電顕は真空中で見るものという従来の常識を覆した大気圧走査電顕(atmospheric scanning electron microscope:ASEM)を,強靭な半導体製造用薄膜を導入して開発した.組織・細胞・タンパク質微結晶などを,水溶液中のまま高分解能で観察でき,免疫電顕法に優れている.両方法の組み合わせは,これからのタンパク質複合体解析における強力なツールと思われる.

Journal

  • Farumashia

    Farumashia 50(5), 423-427, 2014

    The Pharmaceutical Society of Japan

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