マルファン症候群に伴う水晶体偏位術後20年して前房内に脱臼したSoemmering's ringの1例

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  • A case of Pathologic Finding of Reproduction Lens Dislocated into the Anterior Chamber

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抄録

4歳時にマルファン症候群に伴う両側の水晶体偏位に対し水晶体再建術を行い,その後残余水晶体は瞳孔領から周辺部に偏位したが,約20年後に前房内へ脱臼した症例を経験した.摘出した再生水晶体では,Soemmering's ringが形成され,病理組織学的に赤道部に水晶体上皮細胞の増殖・分化部位であるlens bow形成が認められ,前後囊接着部でもlens bow形成を思わせる核の配列を認めた.また,前後囊接着部では,新しい水晶体囊形成と思われる細い線維性組織を認めた.偏位したSoemmering's ringでも,水晶体上皮細胞の増殖・分化が術後20年経過しても持続していると思われた.

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