砂草の飛砂捕捉効果を考慮した飛砂量式の提案

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タイトル別名
  • The proposal of blown sand mass equation that considered sand grass's acquisition effect

抄録

日本の海岸における飛砂害は、昭和30年代前後に海岸林の植栽が大きく進んだことから、近年は植栽幼齢木の埋没などが目立つようになった。現在では汀線側のより厳しい環境における飛砂対策を充実させる必要から、砂草の飛砂捕捉効果を定量的に見積もることが重要と考えた。 そこで本研究では、砂草の飛砂捕捉効果を評価する風洞実験を行った。実験は砂草の密度を単位面積あたり114、43、21株、地表10cm高さの流入風速を6.31、7.68、9.08m/sの各3通りで実施し、合計9通りの結果を得た。風速が6.3m/s以下では砂草密度に関わらず約270kg/㎡の捕捉量に達することが分かった。また風速が上がると飛砂捕捉量は減るが、114株では風速上昇による飛砂捕捉量の減少は小さく、密度が下がると風速上昇による飛砂捕捉量の減少が著しくなった。 砂草の飛砂捕捉量が限界に達すると、その後の砂草帯は飛砂通過域になり砂草の飛砂捕捉効果は理屈の上でなくなる。ここでは砂草の単位面積あたりの最大飛砂捕捉量Y(kg/㎡)を砂草密度43株/㎡の場合を例にとって風速X(m/s)との関係を数式に表すとY = - 42.5X +528 であった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680682097024
  • NII論文ID
    130005166543
  • DOI
    10.11519/jfsc.127.0_603
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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