リルにおける三日月型治山緑化資材(ToCR)の水土保全機能に関する現地試験

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タイトル別名
  • Field testing crescent-shaped erosion control products (ToCR) to control sediment and overland flow in a eroding rill.

抄録

(研)森林総合研究所は、地表を改変せずに斜面侵食抑止と緑化を同時に達成できる三日月型治山緑化資材(東京クレセントロール®、ToCR、NETIS KT-150032-A)を(株)伊豆緑産と開発した。2014年から筑波大学が開発に参画し、ToCRがもつ水土保全機能の現地試験を共同で開始した。本講演では、三宅島山腹斜面の緩傾斜リルで降雨流出観測や植生調査を行い、ToCRを使う工法(本工法)による水土保全機能の検証結果を報告する。ToCRの捕捉土砂量を計測し他の工法と比較した結果、ToCRは他工法の資材と同程度に土砂貯留能力を持っていた。本工法の施工地において植生調査を行った結果、ToCRに播種・植栽を行うことで緑化を推進できることが明らかになった。ToCR区と対象区を設けた2つのリルにおいて地表流の流量観測を行いToCRの水貯留機能を計測した。その結果、ToCR区の方が対照区よりも総流出量が増加した。この現象はToCRに水が貯留していることを示唆していた。緩傾斜リルに設置したToCRには、水土保全機能があることを現地試験で実証した。本報告の一部は森林総合研究所政府外受託研究「環境保全型治山緑化資材の評価及び施工技術の開発」の成果である。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205705392768
  • NII論文ID
    130005166572
  • DOI
    10.11519/jfsc.127.0_598
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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