ATP+AMP量を指標とした上部消化管内視鏡チャンネル内の汚染と洗浄消毒の評価

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タイトル別名
  • The Evaluation of Contamination and Cleanliness of Upper Gastrointestinal Endoscope Channels by Measurement of ATP and AMP
  • ATP+AMPリョウ オ シヒョウ ト シタ ジョウブ ショウカカン ナイシキョウ チャンネル ナイ ノ オセン ト センジョウ ショウドク ノ ヒョウカ

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抄録

 上部消化管内視鏡における交差感染を防止するためには,内視鏡本体と,チャンネル内を高い清浄度を保って洗浄する必要がある.洗浄効果判定には,従来から洗浄後の残留微生物や蛋白質が採用されてきた.しかし,蛋白質を測定するには特殊な試薬と装置が必要であり,また微生物では培養に24時間以上必要なことからリアルタイムな測定はできず,現行の洗浄方法を正確に評価して業務改善に反映させることが困難であった.動植物細胞が含有するアデノシン三リン酸(ATP)とアデノシン一リン酸(AMP)を,高感度で測定可能な生物学的発光法を原理とした方法が開発されている.本法は,測定対象表面を綿棒で拭き取り,一体型試薬と反応させた後に小型測定器で発光量(数値)を得るものである.今回我々は新しく開発された,長さ400 mmの綿棒先端に直径2.8 mmの綿球を装着した専用長軸綿棒を用いて,患者から抜去直後内視鏡チャンネル内のATP+AMP量を指標として使用直後の汚染と,洗浄消毒後の清浄度を評価した.さらに,所有する15本の内視鏡について毎日1本を順に選び,11ヶ月間にわたって洗浄消毒後チャンネル内のATP+AMP量を測定して当院の残留基準値(100 RLU)を決定し,この値を超えた場合には再洗浄をすることとした.<br>

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参考文献 (13)*注記

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