近赤外域の単一波長を利用した中和反応で生成する塩濃度の可視化

• 川嶋 大介

  首都大学東京大学院 理工学研究科

• 角田 直人

  首都大学東京大学院 理工学研究科

• 有本 英伸

  産業技術総合研究所 電子光技術研究部門

• 近藤 克哉

  鳥取大学大学院 工学研究科

• 山田 幸生

  電気通信大学 脳科学ライフサポート研究センター

書誌事項

タイトル別名

• Visualization of Concentrations of Salts Produced during Neutralization Reactions by using Single Wavelength in the Near-infrared Region

抄録

本論文では，マイクロ流路チップ内において酸・アルカリ水溶液の中和反応より生成する塩濃度を可視化するため，近赤外域の単一波長を利用した新しいイメージング技術を提案する．本イメージング法は，水のν₁+ν₃吸収バンド内にある波長1520 nmの吸収特性を利用する．波長1520 nmは，酸やアルカリ水溶液特有の等吸収点であり，これらの溶質濃度の増減によって吸光度が変化しない．一方，塩濃度に関しては吸収感度があるため，この波長の吸光度測定により塩濃度を見積もることができる．単一波長を利用した本手法を評価するため，T字型マイクロ流路を用いて，(i)水とNaClの混合および(ii) 塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の反応拡散の2条件についてNaCl濃度の可視化実験を行った．測定したNaCl濃度は数値解析結果と比較してよく一致しており，提案手法の有効性を示した．

収録刊行物

• 可視化情報学会論文集

  可視化情報学会論文集 36 (12), 62-70, 2016

  社団法人 可視化情報学会

キーワード

• Visualization
• Concentration
• Near-infrared
• Water
• Neutralization reaction
• Salt
• Absorption

詳細情報

• CRID: 1390282680290479104
• NII論文ID: 130005239696
• DOI: 10.3154/tvsj.36.62
• ISSN: 13465260
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/tvsj/36/12/36_62/_pdf
• 本文言語コード: en
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可