01史−25−口−08 戦後日本のNOC存在問題に関する一考察

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  • 1950年IOCコペンハーゲン総会の議事録の検討を中心に

抄録

<p> 第二次世界大戦終結後、日本は1948年開催のオリンピック大会(ロンドン)に招待されず、次の1952年オリンピック大会(ヘルシンキ)の参加を目指すこととなった。当時の日本がオリンピック大会に招待されるための条件の1つは、日本のNOCがIOCから承認を受けることであった。先行研究によると、日本のNOC承認は1951年IOCウィーン総会であったとされている。しかし、このウィーン総会に出席した東龍太郎の報告および総会の議事録を見るかぎり、IOCはこの総会で日本の1952年オリンピック大会参加を認めたものの、NOCを承認したという記録は存在していない。そこで本研究では、ウィーン総会の約1年前にあたる1950年IOCコペンハーゲン総会の議事録に着目し、日本のNOCがいつIOCによって承認されたかを明らかにすることとした。本研究の検討結果、日本のNOC承認に否定的な意見を述べるIOC委員が存在していたものの、IOC会長エドストロームやアメリカのIOC委員らの援助もあり、日本のNOC承認は否決されることなく、可決し、大会への参加を議論すべきとの報告がIOC副会長ブランデージからなされていたことが明らかとなった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205804493056
  • NII論文ID
    130005245752
  • DOI
    10.20693/jspehss.67.88_2
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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