幸せホルモン? オキシトシンが母から子に与える影響
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- 橋川 成美
- 岡山理科大学大学院理学研究科
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抄録
オキシトシンは下垂体後葉ホルモンで,乳汁の射出作用や子宮筋の収縮を起こす,と講義で習ったのではないだろうか.つまり,母親が子供を出産し,育てる過程において重要な役割を果たすホルモンとして考えられてきた.最近オキシトシンは女性のみならず,男性においても信頼関係やパートナーシップ,男女の愛情に関わっていることが明らかとなっており,スキンシップからも分泌が促進されることから,オキシトシンは「幸せホルモン」として世間に広く知られるようになってきた.さらに研究者の間では,オキシトシンは自閉症スペクトラム障害に対する治療として有効なのではないかと注目されている.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Green J. J. et al., Neurotherapeutics, 7, 250-257 (2010).<br>2) Tyzio R. et al., Science, 343, 675-679 (2014).<br>3) Watanabe T. et al., JAMA Psychiatry, 71, 166-175 (2014).<br>4) Lemonnier E. et al., Trans. Psychiatry, 2, e202 (2012).
収録刊行物
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- ファルマシア
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ファルマシア 50 (9), 913-913, 2014
公益社団法人 日本薬学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679475403136
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- NII論文ID
- 130005246033
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可