阿武隈山地南部，ジルコンU-Pb年代値に基づく日立変成岩類層序の再定義と日本海形成前の東北日本列島基盤の復元

• 田切 美智雄

  日立市郷土博物館

• 堀江 憲路

  国立極地研究所

• 足立 達朗

  九州大学大学院比較社会文化研究院環境変動部門

書誌事項

タイトル別名

• Revised stratigraphy and zircon U-Pb age data of the Hitachi metamorphic formations in the southern Abukuma Mountains, and reconstruction of the basement of the Northeast Japan Arc before the opening of the Japan Sea
• アブクマ サンチ ナンブ,ジルコン U-Pb ネンダイチ ニ モトズク ヒタチ ヘンセイガンルイソウ ジョ ノ サイテイギ ト ニホンカイ ケイセイ マエ ノ トウホク ニホン レットウ キバン ノ フクゲン

抄録

日立変成地域のカンブリア系について，ジルコンU-Pb SHRIMP年代値を追加し，既報の年代値をまとめ，各地層を再定義し，地質図を改めた．層序については，早期から晩期のカンブリア系を日立火山深成複合岩体として一括し，その中に赤沢層，玉簾層，変成花崗岩類，変成ポーフィリィを含めた．玉簾層の一部を分離して滝沢層を新設した．<br>西堂平層の堆積年代は白亜紀前期である．さらに，白亜紀後期に火成岩貫入と中圧型変成作用が起った．これは阿武隈帯の竹貫変成岩類の変成履歴とも共通し，東北日本列島でこのような急激なテクトニクスが起こった時期があったと推定した．<br>古第三紀の中央構造線が日本列島全体を縦断していたと仮定して，日本海形成前における，カンブリア系を含む日立古生層と東北日本列島基盤の復元を試み，日立古生層や阿武隈帯は中国東北部の佳木斯・ハンカ地帯に近接することを示した．カンブリア系日立火山深成複合岩体は北中国地塊の東縁に帰属することを主張した．

収録刊行物

• 地質学雑誌

  地質学雑誌 122 (6), 231-247, 2016-06-15

  一般社団法人 日本地質学会

キーワード

• early to late Cambrian
• Hitachi volcano-plutonic complex
• SHRIMP dating
• post-Silurian Takizawa Formation
• Cretaceous Nishidohira Formation
• reconstruction of Japan Arc

詳細情報

• CRID: 1390282681218632576
• NII論文ID: 130005253513
• NII書誌ID: AN00141768
• DOI: 10.5575/geosoc.2016.0012
• ISSN: 13499963
• ISSN: 00167630
• NDL書誌ID: 027544792
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/027544792
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I027544792
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc/122/6/122_2016.0012/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可