アクリル系ブロックコポリマーのタックと剥離挙動におよぼす速度と温度の影響

• 山村 和広

• 藤井 秀司

• 中村 吉伸

• 浦濱 圭彬

書誌事項

タイトル別名

• Influences of Peeling Rate and Temperature on Tack Properties and Peeling Behavior for Polyacrylic Block Copolymer
• アクリルケイ ブロックコポリマー ノ タック ト ハクリ キョドウ ニ オヨボス ソクド ト オンド ノ エイキョウ

抄録

　アクリル系ブロックコポリマーのプローブタック試験時の剥離挙動を高速マイクロスコープで観察し，剥離速度と温度の影響を検討した。試料はポリメタクリル酸メチル－Block- ポリアクリル酸ブチル-Block- ポリメタクリル酸メチルトリブロックコポリマーのハード成分含有量が23と16wt%のMAM-23 と MAM -16,および MAM－23 と同成分のジブロックコポリマーの 1/1 (w/w) 混合物のMAM-23/MA(ハード成分含有量 : 15wt%)の3種類を用いた。23℃，剥離速度10mm/sでは，剥離挙動は3種類に分類された。Type-A: プローブのエッジ部から中央に弾性的に剥離が進行した (MAM-23)oType-B: プローブのエッジ部から中央に弾性的に剥離が進行した。未剥離部分の外周部にキャビテーションが発生した (MAM-16)oType-C: プローブのエッジ部にキャビテーションが発生し，これがプローブ中央に広がった。剥離は起こらなかった(MAM-23/MA)o剥離速度の低下 (1 mm/s) あるいは温度の上昇 (40℃）により,MAM-23 はType-AからType-Bに変化し, MAN-16 および MAM-23/MA はそのままであった。MAN-16 と MAM-23/MA は同等のハード含有量であるのに剥離メカニズムは大きく異なった。MA のソフトブロックは片末端がフリーであるので高い変形性を有している。 このために MAM-23/MA は，剥離の歪エネルギーをキャビテーション発生による変形で緩和し，界面の接着性を高めていた。

収録刊行物

• Journal of The Adhesion Society of Japan

  Journal of The Adhesion Society of Japan 49 (6), 204-210, 2013

  一般社団法人 日本接着学会

キーワード

• Polyacrylic block copolymer
• Tack
• Fracture energy
• Cohesive strength
• Cavitation

詳細情報

• CRID: 1390282679251430016
• NII論文ID: 130005253951
• NII書誌ID: AN10341672
• DOI: 10.11618/adhesion.49.204
• ISSN: 21874816
• ISSN: 09164812
• NDL書誌ID: 024692650
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I024692650
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/adhesion/49/6/49_6-2/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可