当科における小児両側人工内耳50例の検討

DOI
  • 長安 吏江
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 菅谷 明子
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 假谷 伸
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 福島 邦博
    医療法人啓佑会 新倉敷耳鼻咽喉科クリニック,KIDS*FIRST
  • 片岡 祐子
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 前田 幸英
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 大道 亮太郎
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 西﨑 和則
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Retrospective chart review among 50 consecutive cases of bilateral pediatric cochlear implants

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抄録

 平成26年の小児人工内耳手術のガイドラインの改正により,今後は人工内耳手術の低年齢化および両側人工内耳の症例が増えると予想される。両側人工内耳手術の効果については,本邦ではまだ報告が少なく,その検証が必要である。当科ではこれまでに50例の小児両側人工内耳症例を経験しており,その背景因子や術後の聴取能,言語発達等について検討した。当科では平成14年 4 月から平成27年 1 月までに50名の小児(18歳未満)が両側人工内耳手術を受けていた。これらの児のうち37名が新生児聴覚スクリーニングにて両耳要精密検査とされ,その全例が早期補聴をなされており,両側人工内耳術後の聴力閾値は 3 分法にて38.0 dB から32.1 dB へと,また語音明瞭度も72.5%から87.8%へと一側の人工内耳装用時よりも改善していた。言語発達についてはまだ十分なデータがないため,今後長期的なフォローアップを行う必要があると考える。

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