甲府市における高齢者の衣服着用率の季節変化

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タイトル別名
  • Seasonal Changes of Wearing Conditions of the Elderly in Kofu city

抄録

<br><br>目的 1年間にわたる広域定点観察法による写真撮影での調査から、地域における高齢者の着装傾向を把握し、高齢者に好まれる服装や季節による変化を調べることを目的とする。更に、これらの調査結果をもとに、他の地域における先行研究との比較を試みた。<br><br>方法 高齢者の着衣調査は、2014年の秋から2015年の夏までの1年間(11月、2月、4月、8月の合計4回)実施した。実施場所は山梨県甲府市で、地域のスーパーマーケットを訪れる高齢者をデジタルカメラで撮影した。1年間の調査対象者は延べ484名(男性108名、女性376名)であった。撮影した写真から、男女別に最外層の衣服を、上衣、下衣、類衣服別に分類し、服種別着用頻度を集計し、対象者全数を母数とする着用率を求めた。<br><br>結果 着装傾向としては、全ての季節において男女共にロングパンツ、スニーカー、ローファー、帽子の着用率が高いことが示された。季節変化としては、夏は上衣を一枚で着るが、それ以外の季節ではジャケット、コートなどの上着を重ね着していた。また、季節的な特徴として、夏にはサンダル、冬にはショートブーツ、マフラー、手袋の着用がみられた。これらの結果を先行研究の巣鴨での調査と比較すると、女性はスカートの着用率が全ての季節において低く、男女共に春と秋においてシャツとベストの着用率が高く、全ての季節において帽子の着用率が高かった。1年間の調査によって地域の高齢者の衣服の季節変化の概要を把握することができた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680538379904
  • NII論文ID
    130005256126
  • DOI
    10.11428/kasei.68.0_230
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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