Comparison of the effects of OH-PCBs on PC12 cells

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  • PC12細胞に対する水酸化PCBsの影響比較

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【目的】PCBsの代謝産物である水酸化(OH-)PCBsは甲状腺ホルモンに構造が類似していることから、脳神経への影響が懸念されている。これまで高塩素OH-PCBsが小脳プルキンエ細胞の樹状突起伸長に影響を及ぼすことが報告(Kimura-Kurodaら、2007)されているが、低塩素OH-PCBsが神経細胞に及ぼす影響は未だ明らかにされていない。本研究は20種類の1~6塩素OH-PCBsを神経細胞分化のモデルであるラット副腎髄質由来のPC12細胞に暴露することで、神経細胞に与える影響を比較検討した。<br>【実験方法】PC12をDMEM培地(10%FBSと10%HSを含む)で1日間培養し、細胞を付着させた後、NGF (50ng/L)と各OH-PCBs(10-100ppm)を含む同培地で培養した。2日間培養後、乳酸脱水素酵素活性の測定から細胞損傷を検討し、In Cell Analyzer 2000を用いて細胞形態観察を行った。<br>【結果と考察】使用した20種類のOH-PCBsのうち1~3塩素のOH-PCBsは4~6塩素に比べ、PC12に対し高い細胞損傷を示した。同じ塩素数でも構造により毒性が異なり、特に1塩素OH-PCBsでは4OH-4’CBが、3塩素OH-PCBsではパラ位にClとOHが存在するOH-PCBsが100ppm暴露で60%以上の細胞損傷を示した。PC12は通常星形の細胞形態を示すが、2日間のOH-PCBs暴露により紡錘型の細胞伸長が観察された。特に1塩素(4OH-2CB, 4OH-3CB, 4OH-4’CB), 3塩素(4OH-3,2’4’CB), 6塩素(4OH-2’3,3’4’,5,5’CB)のOH-PCBsでコントロール細胞に比べて200%以上の細胞伸長が観察された。これらの結果から低塩素のOH-PCBsにおいてもPC12細胞の異常伸長が誘導されることが推察される。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680522828928
  • NII Article ID
    130005260621
  • DOI
    10.14869/toxpt.43.1.0_o-18
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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