抗腫瘍活性物質・薬毒物感受性関連遺伝子群のゲノム機能学的探索法の開発

DOI
  • 信國 好俊
    広島大学原爆放射線医科学研究所ゲノム障害病理
  • 升本 順子
    広島大学原爆放射線医科学研究所ゲノム障害病理
  • 沼本 通孝
    広島大学原爆放射線医科学研究所ゲノム障害病理
  • 鍛冶 利幸
    東京理科大学薬学部環境健康学
  • 好光 健彦
    大阪大学薬学研究科創成薬学専攻薬品製造化学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Functional genetic screening of the genes involved in the sensitivity to anticancer drugs and toxins

抄録

【目的】抗腫瘍活性物質・薬毒物感受性に関与する遺伝子群のゲノム機能学的探索法の開発<br>【背景】我々は大規模ジーントラップ挿入変異細胞ライブラリーを用いた機能遺伝子群の系統的解明法の検討と開発に取り組んできた。これは random mutagenesis による細胞遺伝学的解析法の1つで、ジーントラップ法でランダムに遺伝子を破壊した変異細胞ライブラリーの中から、特定の表現型を持つ変異細胞を単離できれば、その変異の責任遺伝子の同定を比較的容易に行うことが可能になる。<br>このゲノム機能学的解析法を用いて、三酸化ヒ素およびAgelastatin-Aという海綿Agelas dendromorpha (Axinellida)から見出された抗腫瘍活性物質を例に、抗腫瘍活性物質感受性関連遺伝子群の探索法の開発を進めてきた(第41,42回日本毒性学会学術年会)。<br>【方法】①大規模ジーントラップ挿入変異CHO細胞ライブラリーの中から、三酸化ヒ素、Agelastatin-A、Amphotericin-B処理でも生き残ってきた細胞を各感受性低下変異細胞とした。②各感受性低下変異細胞でトラップ(同時に破壊)された遺伝子を5’-RACE/シークエンス/BLAST解析によって同定した。<br>【結果・考察】①これまでの報告とは異なる複数の三酸化ヒ素感受性関連遺伝子群、ならびにAgelastatin-A関連遺伝子群の同定に成功した。②本法は薬毒物感受性に関する責任遺伝子群の解明に有用であると考えられた。③簡便かつ包括的なゲノム機能学的責任遺伝子探索に向けて解決すべき問題点について考察を加える。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680524008064
  • NII論文ID
    130005260631
  • DOI
    10.14869/toxpt.43.1.0_o-44
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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