Emergence of delayed behavioral effects in offspring mice exposed to low levels of mercury vapor during the lactation period

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  • 発育・発達期における低濃度水銀蒸気曝露後の神経行動毒性に対する加齢の影響について

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【緒言】近年、小規模金鉱山での金採掘現場における妊婦や小児の水銀蒸気(Hg0)曝露が問題となっている。しかしながら、発育期・発達期における低濃度のHg0曝露による神経行動毒性や加齢による影響についてはあまり知られていない。本研究は発育・発達期に低濃度Hg0曝露を受けた場合の神経行動機能への影響と加齢による影響について検討した。<br>【実験方法】出産後の雌性C57BL6マウスを用い、Hg0濃度平均0.057 mg/m3で出産直後から離乳時まで21日間、母仔に連日24時間曝露を行った。曝露終了後、生後3ヶ月目と15ヶ月目にオープンフィールド試験(OPF)、受動回避反応試験(PA)、水迷路試験(WM)を行った。出産21日目に仔マウスの臓器中水銀濃度の測定を行った。<br>【結果】Hg0濃度平均0.057mg/m3曝露終了後、生後3ヶ月目に行った行動試験ではいずれもの試験も曝露群と対照群との間に有意差が認められなかった。出産21日目における曝露群仔マウスの脳内水銀濃度は平均0.4 μg/gと対照群に比べ、約150倍高値であった。その後、生後15ヶ月目に行った行動試験ではOPF試験の総移動距離、PA試験、WM試験に対照群と曝露群との間に有意差は認められなかったが、OPF試験の中心に滞在する割合が対照群と曝露群との間に有意差(p<0.05)が認められた。<br>【結語】発育・発達期(離乳期)にWHOが推奨したNOAELに近い0.057 mg Hg0/m3曝露後、成獣時(生後3ヶ月)に測定した行動試験に変化は認められなかった。しかしながら、生後15ヵ月後に測定した行動試験の中でOPF試験の探索行動に亢進が認められた。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680523549696
  • NII Article ID
    130005260663
  • DOI
    10.14869/toxpt.43.1.0_p-191
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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