Fine motor skills for peeling a whole apple with a kitchen knife

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  • リンゴの丸むき操作における巧拙と包丁操作の関係

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【目的】リンゴや蕪のような丸い食材の皮を包丁で剥くという調理操作は、調理の過程で頻繁に行われる操作であるが、両手の動きを連動・協調させるような高度な運動スキルが必要である。そのため、その技術が巧である者から稚拙である者までの差が大きいのが現状である。技術を教える側は手本を見せることはできても、変化する動作を的確に説明することは難しい。そこで、丸むき技術の巧拙と包丁操作の関係を明らかにすることで、短時間でも効果的に調理技術を定着させるための要点を見出すことを目的として研究を行った。 【方法】栄養士養成学科の2年生80名を対象として、リンゴの丸むき技術のスクーリング調査を実施した。その結果をもとに巧である者3名と稚拙であるもの3名を選び出した。それぞれの被検者の包丁操作の違いを確認するためにモーションキャプチャーとビデオ撮影によって観察を行った。被検者の手指、ひじ、肩、額および包丁(刃、柄)に反射マーカーを装着し、牛刀を用いてリンゴを丸のままむかせた。各部位の位置データを解析することで連動する動きを明らかにした。また、ビデオ撮影した画像からも巧みに丸むきするための要点を明らかにした。 【結果】リンゴの丸むきが巧みである被検者と稚拙な被検者には、包丁の持ち方自体にも差異があった。巧みな者は、手指と包丁の柄の間に空間があることが見てとれた。また、巧みな被検者は、包丁を持つ利き手の親指が包丁の刃よりも前進していた。それに対して、稚拙な被検者の親指は包丁の刃の上にある時間が長いことが分かった。その他、包丁を持つ角度(むく対象物に対して)が異なっていることが分かり、包丁の揺れ幅も異なっていた。これらの要因を抑えながら練習することで、より効率良く丸むきの技術を向上させることができるものと考えられた。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205693650304
  • NII Article ID
    130005264295
  • DOI
    10.11402/ajscs.28.0_58
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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