Endobronchial Watanabe Spigotによる気管支充填術にて治療した有瘻性膿胸の一例

  • 星 史彦
    東北大学加齢医学研究所呼吸器外科学分野 国立病院機構仙台医療センター呼吸器外科
  • 羽隅 透
    国立病院機構仙台医療センター呼吸器外科
  • 川村 昌輝
    大崎市民病院呼吸器外科
  • 東郷 威男
    東北大学加齢医学研究所呼吸器外科学分野
  • 岡田 克典
    東北大学加齢医学研究所呼吸器外科学分野
  • 斎藤 泰紀
    国立病院機構仙台医療センター呼吸器外科

書誌事項

タイトル別名
  • Successful treatment of thoracic empyema with bronchopleural fistula using Endobronchial Watanabe Spigot

抄録

<p><背景>有瘻性膿胸に対してはドレナージのみでは軽快することが少なく,瘻孔閉鎖術,大網充填術,胸郭成形術などが行われることが多い.しかし基礎疾患を有している症例が多く,外科的治療のリスクも少なくないのが現状である.</p><p><症例>66歳男性,膿胸に対し前医にて持続吸引,胸腔内洗浄および抗生剤の投与が行われたが数日後より気瘻が認められるようになり当科紹介となった.持続吸引では肺の伸展が得られず,改善が望めないため外科的治療が考慮された.しかし基礎疾患より外科的治療のリスクが高いため,気管支鏡下に左B8およびB9にEndobronchial Watanabe Spigot(EWS)を挿入し瘻孔を閉鎖することができた.EWS挿入後は肺の伸展も良好となりドレーンを抜去し退院することができた.</p><p><結語>EWSにて気瘻を閉鎖し高リスクの手術を回避し得た症例を経験した.</p>

収録刊行物

詳細情報

問題の指摘

ページトップへ