寮で生活する女子高校生の朝型-夜型指向性と朝の胃運動,バイタル指標との関連

書誌事項

タイトル別名
  • Associations of Morning-evening Preference with Morning Gastric Motility and Vital Parameters among Female High School Students Living in a Dormitory
  • リョウ デ セイカツ スル ジョシ コウコウセイ ノ チョウガタ-ヤガタ シコウセイ ト アサ ノ イ ウンドウ,バイタル シヒョウ ト ノ カンレン

この論文をさがす

抄録

【目的】我々は,夕方から夜にかけて活動しやすい夜型指向の女子大学生で,朝に低調な心臓自律神経活動を示すとともに,その胃の動きが食事時刻のばらつきに影響されることを報告している。そこで,同じ食事時刻で寮生活を送る女子高校生を対象に,朝型-夜型指向と朝の胃運動および体温,血圧,心拍数等のバイタル指標との関連を調べた。<br>【方法】2014年5月にA高校寮内に設けた測定室で,女子生徒41名の血圧,耳内温,心電図,胃電図を朝食前の時間帯に10分間測定した。心電図から平均心拍数と心臓自律神経活動を求めた。胃運動,すなわち1分間に約3回生じる空腹期胃運動の評価のために,腹壁表面の電極から胃の活動電位を導出し,その胃電図波形をスペクトル解析する方法でパワー(強さ)とピーク周波数(出現頻度)を求めた。生活習慣と朝型-夜型指向は質問紙で調査し,10項目の質問への回答を1~5点で採点した合計点を朝型-夜型スコアとした。本研究では,平均点(28.5点)以上を朝型傾向群,未満を夜型傾向群として各項目を比較した。<br>【結果】夜型傾向群は,朝型傾向群と比べて1)平日と休日の起床時刻が有意に遅く,2)心拍数が有意に高く,3)胃運動ではパワーに差はなかったが,出現頻度は有意に高値を示した。<br>【結論】寮生活を送る女子高校生において,夜型傾向群で起床後の高い心拍数が認められた。胃運動の減弱は認められず,定時の食事摂取が胃の予知活動につながったと考えられる。

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 74 (6), 157-164, 2016

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (13)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ