生殖補助医療と発達障害の関連  [in Japanese] Assisted reproductive technology and developmental disorders  [in Japanese]

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Author(s)

    • 島田 隆史 Shimada Takafumi
    • 東京大学大学院医学系研究科精神医学分野|東京大学医学部附属病院こころの発達診療部 Department of Neuropsychiatry, Graduate School of Medicine, University of Tokyo|Department of Child Neuropsychiatry, The University of Tokyo Hospital
    • 金生 由紀子 Kano Yukiko
    • 東京大学医学部附属病院こころの発達診療部 Department of Child Neuropsychiatry, The University of Tokyo Hospital
    • 笠井 清登 Kasai Kiyoto
    • 東京大学大学院医学系研究科精神医学分野 Department of Neuropsychiatry, Graduate School of Medicine, University of Tokyo
    • 佐々木 司 Sasaki Tsukasa
    • 東京大学大学院教育学研究科健康教育学分野 Health Education Laboratory, Graduate School of Education, University of Tokyo

Abstract

近年行われた大規模な双生児研究から,自閉症スペクトラム障害(ASD)において早期環境要因の関与は従来考えられていたよりも大きい可能性が示唆された。一方で,ASDをはじめとする,発達障害の有病率増加が問題となっており,それにはpopulation全体に影響するような環境要因が加わっている可能性が考えられる。そのような環境要因として,近年増加の一途をたどっている高齢出産や,それに伴う体外受精や顕微授精といった生殖補助医療(ART)の増加など,受精―妊娠に関わる環境の変化が候補に挙がる。これまでに,ART とASDとの関連ついての研究が複数行われているが,相反する結果が報告され,その関連は明らかでない。また注意欠如/多動性障害とARTについては,弱いながらも有意な関連を認めるとする報告がある。1990年代以降,わが国で急激に増加してきているARTは,自然妊娠とは異なり人の手が加わり,特に胚操作の時期とエピゲノム形成や初期の体細胞分裂の時期が重なることからも,発達障害を含めたART児の長期的なフォローアップ調査は重要である。このような研究から,ARTが更に安全な治療法として発展することが望まれている。

Journal

  • Japanese Journal of Biological Psychiatry

    Japanese Journal of Biological Psychiatry 23(3), 201-204, 2012

    Japanese Society of Biological Psychiatry

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