1. 我が国の医師国家試験は卒前医学教育から卒後研修へのシームレスな移行を担保しているか

  • 田邊 政裕
    千葉大学大学院医学研究院医学部医学教育研究室

書誌事項

タイトル別名
  • 1. Does the national examination for medical practitioners contribute to a seamless transition from under- to post-graduate medical education in Japan?
  • 我が国の医師国家試験は卒前医学教育から卒陵研修へのシームレスな移行を担保しているか
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抄録

<p> 医療安全を契機に医学教育の質保証が強く求められるようになり, 教育のアウトカムが重視されるようになった. 教育のアウトカムとして全ての医師が修得すべき能力 (ジェネラル・コンピテンシー) とそこに至るマイルストーンズを設定することで医学教育から臨床研修へのシームレスな医師育成が可能になる. アウトカム基盤型教育ではコンピテンシーの達成が教育の柱であり, その達成を証明する評価が重要である. コンピテンシーの評価は, 筆記試験に加えてパフォーマンス・テスト, 観察評価, ポートフォリオなどにより多面的に行われる必要がある. 現状の医師国家試験ではこのような多面的な評価は実現できていない. 卒前から卒後へのシームレスな教育継続を担保するには, ジェネラル・コンピテンシー, マイルストーンズの設定に加えて, 医学部, 医科大学が臨床実習, 卒業判定において卒業時マイルストーンを適切に評価し, 学位を授与することが求められる.</p>

収録刊行物

  • 医学教育

    医学教育 46 (1), 1-8, 2015

    日本医学教育学会

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