S状結腸軸捻転症に対する待機的腹腔鏡補助下S状結腸切除術施行中に発症したラテックスアレルギーによるアナフィラキシーショックの1例

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タイトル別名
  • A Case of Anaphylactic Shock Due To Latex Allergy In A Patient Undergoing Elective Laparoscopy-assisted Sigmoidectomy for Sigmoid Colon Volvulus

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抄録

症例は35歳,女性.既往に3回の帝王切開.S状結腸軸捻転症にて大腸内視鏡下整復術施行後,待機的腹腔鏡補助下S状結腸切除術を施行.体内での操作を終え,小切開創からS状結腸を創外に出し切除を開始した頃から血圧・酸素飽和度の低下を認め,ノルアドレナリン0.05mg・ステロイド投与したが改善せず,原因不明のショック状態と判断しエピネフリン0.5mgを投与した.その後血圧上昇認め,創外操作を終了後閉腹した.術直後顔面浮腫,体幹発赤を認めICUにて術後管理を行った.その後の経過は問題なく,術後第8病日に退院.術後の検索でラテックス特異的IgE抗体値は 7.04UA/ml(<0.34UA/ml)と高値を示し,ラテックス手袋によるアナフィラキシーショックと診断した.腹腔鏡補助下手術で,小開腹操作開始後にショック状態を呈した場合は,ラテックスアレルギーも考慮し対応すべきであると考えられた.

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