胃切除および総胆管十二指腸吻合後に発生した魚骨による胆管内異物の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of a Fish Bone Detected in the Upper Bile Duct after Gastrectomy and Choledochoduodenostomy
  • 症例 胃切除および総胆管十二指腸吻合後に発生した魚骨による胆管内異物の1例
  • ショウレイ イ セツジョ オヨビ ソウタンカン ジュウニシチョウ フンゴウ ゴ ニ ハッセイ シタ ギョコツ ニ ヨル タンカン ナイ イブツ ノ 1レイ

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抄録

症例は70歳,男性.過去に幽門側胃切除(Billroth-II法再建),総胆管十二指腸吻合の既往あり.発熱と意識障害を主訴に当院を受診.血液生化学検査で肝胆道系酵素上昇・炎症反応上昇を認め,CTおよびMRIで右肝管の拡張および右肝の炎症所見を認めた.急性胆管炎の診断にて抗生剤治療を行い,速やかに症状は改善した.一旦退院となったが5カ月後に急性胆管炎が再燃.画像上は胆管癌の可能性も考えられ,精査加療目的に手術となった.総胆管十二指腸吻合部を切り離して胆道ファイバーを用いて拡張胆管内を観察したところ,胆管壁に棒状の異物が刺さっていた.鉗子で除去し観察したところ魚骨であった.術中迅速検査の結果によっては肝切除を検討していたが,魚骨が胆管炎の原因と考えられたため,肝切除は行わず手術を終えた.胆管内魚骨の報告は非常に稀であり,中でも上部胆管まで迷入した症例は本症例が初である.

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参考文献 (7)*注記

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