専門スタディー3-3 T細胞 炎症性T細胞の分化を制御する低分子Gタンパク質  [in Japanese]

Access this Article

Search this Article

Author(s)

Abstract

<p>  Rhoファミリーに属する非定型低分子GタンパクであるRhoHは,ZAP70, Syk, lckのアダプターとして機能し,TCR初期シグナル伝達に重要な働きをしていることが知られている.RhoHはαβ型T細胞の分化に重要であるが,γδ型T細胞分化への関与はよく知られていない.今回,我々は炎症性疾患に関与するIL-17産生型のγδT細胞(γδ17細胞)の分化にRhoHが必須であることを見出し,炎症応答におけるRhoHの重要性を明らかにした.また,BALB/c背景のRhoH欠損マウスにおいては,乾癬に酷似した慢性皮膚炎を自然発症することを見出した.RhoH欠損マウスではTh17型のエフェクターT細胞が増加しており,このTh17細胞の移入により乾癬症状が再現できたことから,Th17細胞が乾癬発症の原因であると考えられた.さらにRhoH欠損マウスでのTh17細胞の増加は,T細胞内でのRORγtタンパクの増加およびIL-17遺伝子座への結合増強によるIL-17の過剰産生が原因であることを明らかにした.以上の結果より,RhoHは胸腺内におけるαβT細胞やγδ17細胞の分化には必須であるが,末梢におけるエフェクターTh17細胞への分化には抑制的に働くという二面性を持つことが明らかとなった.加えて,乾癬の病態形成にRhoHという新たな分子が関与している可能性が示された.</p>

Journal

  • Japanese Journal of Clinical Immunology

    Japanese Journal of Clinical Immunology 39(4), 325-325, 2016

    The Japan Society for Clinical Immunology

Codes

  • NII Article ID (NAID)
    130005407748
  • Text Lang
    JPN
  • ISSN
    0911-4300
  • Data Source
    J-STAGE 
Page Top