在宅神経筋疾患患者が感じる入院中のADL制限とストレスについて  [in Japanese]

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【はじめに,目的】本研究は,在宅で過ごす神経筋疾患患者が入院中にどのような日常生活活動の制限を受け,ストレスを感じているかを調査することであり,在宅生活と入院中のADLの格差がストレスになっているかを明らかにすることにある。【方法】対象者は,日本難病・疾病団体協議会に加盟している難病患者9団体及び神経筋疾患の患者団体を運営している8団体に所属し,在宅療養している神経筋疾患患者である。方法は,患者団体の代表者から研究協力の承認を得た上で,オンラインアンケートを実施(実施期間2015年8月1日~9月30日),対象者は回答を持って研究の同意を得た。入院経験について調査するためにアンケートを実施,基本情報(疾患,罹病期間,人工呼吸器の使用等),在宅と入院時のBarthel Index(BI),Hospital Stress Rating Scale(HSRS)等について調査する。統計学的検討項目として,在宅時BIと入院時BIについて比較し,HSRSにおける因子分析を行う。また,基本情報及びBIからHSRSについて調査する。【結果】本研究へのアクセスは178人あり,有効回答数が113人,欠損値を排除すると83人のデータとなった。基本情報として,疾患はALS,MS,MD等が多く,平均罹病期間は10年,人工呼吸器装着は59.5%であった。在宅BI52.1±34.5点,入院時BI47.5±34.1点と有意差があり(p<0.01),独立して,移動,歩行,排泄,入浴,整容においても入院BIは在宅BIと比較し,有意に低値であった(p<0.01)。HSRSにおいて,因子抽出法として最尤法を用い,回転法Kaiserの正規化を伴うバリマックス法8回の反復で回転が収束した。回転後の因子行列よりグループ名をつけた結果,プライバシー,環境,疾患と治療,医療者との関係,家族との関係,部屋の快適さの6つに分類することができた。HSRSは,在宅と入院時BIの格差,入院回数,年齢,性別,罹病期間に有意な差を認めなかった。【結論】本研究の対象は患者会でweb利用できる方であり,過去を想起し回答しアンケート調査を行っていることなど多くの問題や限界はあるため神経筋疾患全体を反映しているものにはならない。しかしながら,在宅療養患者が持つ入院時に感じる入院時の制限やストレスについて明らかにしていくことは療養支援において極めて重要なことである。入院が在宅と比較し,自律しにくい環境であるからこそ,理学療法士の存在する意義があるものと考える。

Journal

  • Congress of the Japanese Physical Therapy Association

    Congress of the Japanese Physical Therapy Association 2015(0), 1059, 2016

    JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION

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