「官製」ジェントリフィケーションとそのジレンマ:アーティスト・リロケーション・プログラムの事例から Government-led Gentrification and Dilemmas:A case of "Artist relocation program"

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抄録

本研究では、「官製」ジェントリフィケーションと定義したケンタッキー州パデューカ市のアーティスト・リロケーション・プログラムを研究対象としてジェントリフィケーションの実態とそのジレンマを分析するため、分析軸1:不動産価格の高騰、分析軸2:「文化的な消費地」化という二つの分析軸を設定し、実態を明らかにした。「官製」ジェントリフィケーションとして、本地域では新規住民・用途の流入、それにともなう不動産価格の上昇、アートという用途の集積という意味で仕掛けた側である行政としての目的は果たされていたが、消費地としての難しさと、アートをビジネスとして見た際の、認識の差などから、主体間での意見の違いが見られた。しかし、調査の結果、アート・コミュニティが、アート・ビジネスを地域で支えるほどまでには至らなかったとしても、集積のメリットを感じられる地域の魅力をつくりだしていると認識していることは明らかとなった。

This paper displays a case study of government-led gentrification and dilemmas regarding the project, Artist Relocation Program (ARP), which led an influx of artists. We found the followings from the case study:1)Even with the increased value of property, "next" gentrifiers did not come and drive artists out. 2)There was dilemmas between actors whether the area should be consumer-oriented or stable community for artists to create arts. This study shows that the government-led gentrification had a limit for encouraging continuous investments, but it created stable, intensifiled artists' community, which helps the revitalization of the area.

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 51(3), 994-1000, 2016

    公益社団法人 日本都市計画学会

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