当科における下咽頭・頸部食道癌治療の妥当性に関する検討

DOI
  • 真栄田 裕行
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
  • 杉田 早知子
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
  • 喜瀬 乗基
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
  • 喜友名 朝則
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座
  • 鈴木 幹男
    琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Validity of treatment to hypopharyngeal or cervical esophageal squamous cell carcinoma in our institution

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抄録

下咽頭・頸部食道癌の治療成績は未だ満足できるものではないが, 手術手技の向上や放射線化学同時併用療法 (CCRT) による治療経験の積み重ねにより, 良好な予後が期待できるようになった. 今回我々は2009-2013年の過去5年間に経験した下咽頭・頸部食道癌128例におけるいくつかのパラメータごとの疾患特異的累積生存率をカプランマイヤー法を用いて解析した. その結果 N 分類での N2b 以上の群および M 分類での M1 群で, その予後に統計学的差異を認めた. 遠隔転移はT分類に関わらず N2b 以上の群で多く認められた. また疾患特異的生存率はIII期で81.5%, IV期で61.8%であった. これは CDDP を主薬に用いた他施設の報告と比べても遜色ない結果であり, CDGP をレジメンに含めた導入化学療法および CCRT による当科の下咽頭・頸部食道癌に対する治療方針には妥当性があると考えられた.

収録刊行物

  • 口腔・咽頭科

    口腔・咽頭科 28 (2), 165-170, 2015

    日本口腔・咽頭科学会

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