被服行動とライフスタイルの関係性

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タイトル別名
  • Relationships of clothing behavior and lifestyle

抄録

目的 被服行動がライフスタイルと関係があることは知られているが,ライフスタイルは時代とともに変化する.そこで,本研究では,現代の若者を被服行動により類型化し,類型ごとのライフスタイルの特徴を明らかにすることを目的とした.方法 S大学および短期大学の学生を対象として,集合調査法による質問紙調査を行った.実施時期は2013年12月,対象は195名,回収率は99.0%であった.調査項目は,基本属性,被服行動に関する20項目,ライフスタイルに関する25項目から構成されている.得られた回答の分析を行い,検討を行った.統計分析は,因子分析,クラスター分析,一元分散分析をSPSSを用いて行った.結果 被服行動を測定する20項目への反応を因子分析(主因子・プロマックス回転)し,固有値1以上の4因子を抽出した.それぞれの因子に,「流行性」,「経済性」,「機能性」,「規範性」と命名した.次に,被服行動に対する考え方で対象者を類型化するために,被服行動を規定する4因子得点をもとにクラスター分析を行った.その結果,「流行性」「経済性」「機能性」に高い値を示す「ファッション重視型」,「流行性」「規範性」に高い値を示す「見た目重視型」,「流行性」「規範性」に低い値を示す「ファッション無関心型」に類型化できた.次に,ライフスタイルに対する各質問の回答の平均値を,それぞれの類型ごとに算出し,一元分散分析後,多重比較を行った.その結果より,類型ごとにライフスタイルの特徴をまとめたところ,「ファッション重視型」では,向上心があり,友人付き合いの範囲が広く,個性が強く,「見た目重視型」では,向上心があり,多方面に好奇心を持ち,「ファッション無関心型」では,外向性が低く,社会への飛躍願望があまりないことがわかった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680536616832
  • NII論文ID
    130005470560
  • DOI
    10.11428/kasei.66.0_96
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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