フランカー課題による価値駆動的な注意メカニズムの検討

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タイトル別名
  • A value-driven mechanism in the flanker task

抄録

近年,報酬(reward)と連合した刺激が無意識的に注意を捕捉することが示されている。しかし,認知負荷が高い事態で報酬と連合した刺激が,注意を捕捉するかどうかは明らかではない。本研究では,フランカー課題によって反応葛藤が生じる認知負荷の高い状況下で報酬学習を行い,価値駆動的な注意メカニズムと認知的制御の関連性について検討した。その結果,低報酬に比べ高報酬と連合したフランカーが出現した試行で適合性効果の増加がみられた。報酬の影響は,反応葛藤に対する認知的制御にもみられ,直前に報酬が与えられると一致性連続効果(congruency sequence effect)が消滅した。この現象は高報酬と同様に低報酬においても示された。以上の結果から,認知負荷が高い事態においても報酬学習が成立し,報酬と連合した刺激は無意識的に注意を捕捉することが示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205677008000
  • NII論文ID
    130005480997
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2014.0_154
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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