石川県における家庭料理の調理文化

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Cooking culture of homemade meal in Ishikawa
  • 地域と季節による差違
  • regiona and season difference

抄録

【目的】日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」の基礎調査として、地域的差違等を把握するため、文献に掲載されている料理・食品について検討した。【方法】『聞き書石川の食事』における地域区分(金沢、白山麓、加賀、河北、能登)を参考に、『金沢・加賀・能登四季のふるさと料理』等により、地域、季節により分類した。【結果】1)春には、金沢で押しずし、ごり料理、白山麓ではいわな料理、加賀でからしな、河北ではたにし料理、能登ではいさざ、ぼら料理があり、県全域で出現するものとしてはえびす、いわしの団子汁、いわしのぬた、山菜料理などがあげられた。 2)夏には、金沢でどじょうのかば焼き、いかの鉄砲焼き、きゅうりのあんかけが、白山麓であゆ料理、河北であずき貝、能登でとびうお(あご)料理、海ぞうめん、あじべっとの馴ずし、からもんがあり、県全域ではこぞくら、たくあんのふるさと煮、てんばな、巻きぶり、いなだがあげられた。 3)秋には、金沢でれんこん料理、さつまいも料理が、白山麓でこけ料理、堅豆腐料理ねんぐわじ、加賀では柿の葉ずし、鴨料理、しいな、きしずが、能登ではいしり料理、ふぶきだおれ、すいぜんが、県全域では大根菜めし、いとこ汁、甘えびの具足煮があげられた。 4)冬では、金沢であまさぎの昆布巻き、かわぎすが、金沢・河北で寒ぶな料理、加賀ではたはたの味噌和え、にしんなすび、干しあゆの昆布巻き、能登であいまぜ、がんず和え、さざえべし、べか鍋が、県全域ではかぶら・大根ずし、こんかいわし、ぶり・たら・かに料理があげられた。 5)車麩の卵とじ、さわらのじぶ煮などは季節を問わず食されていた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680668718464
  • NII論文ID
    130005481247
  • DOI
    10.11402/ajscs.26.0_149
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ