化学処理による炭化物の14C年代の比較

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タイトル別名
  • Comparison of radiocarbon ages of charcoal treated with different methods

抄録

炭化物は、長期間の埋没環境下でも化学的に安定であるため、遺跡の14C年代測定の試料として有用である。化学処理では、ABA処理が一般に用いられている。しかし近年、ABOX処理が注目されている。両者の方法によって14C年代値が異なる例が報告されているが、その要因について、処理後の試料の化学構造の違いという視点からの議論はされていない。本発表では、ABA処理とABOX処理後の炭化物の化学構造の違いと、それによる14C年代値への影響について述べる。各処理後の試料に対し、赤外吸収スペクトルの観測、C・H・Oの元素含有率の測定、および14C年代測定を行った。以上の分析結果より、ABOX試料では分子量が大きな多環芳香族を得ることができるため、外来炭素による汚染のない、より信頼性のある14C年代を示す可能性があると考えられる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205737286528
  • NII論文ID
    130005482234
  • DOI
    10.14862/geochemproc.61.0_244
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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