健康の社会格差と地域格差 Associations between social and regional inequalities in health

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1990年代以降の社会格差をめぐる関心の高まりの中、日本社会での所得格差の拡大とともに、健康の社会格差拡大への懸念も提起されるようになった。歴史的にみれば、英国の”Black Report”が世に出された1980年代以降、欧米では健康の社会格差は、社会階層間での健康の不平等の問題として、その存在が繰り返し確認され、その観察にはしばしば地理的な健康の不平等の存在も含まれていた。すなわち、所得のような社会経済的位置が集合的に低い地域には、死亡率等で測られる健康水準が目立って低くなる、といった観察である。こうした健康の不平等の指摘は、その是正を目標とする公衆衛生上の政策的対応を促し、2013年以降の第2次健康日本21においても、健康の社会格差・地域格差への対策が課題とされるようになった。では、日本社会ではどのような健康の地域格差が認められ、健康の社会格差とはどのような関係にあると考えるべきだろうか。本報告では、健康の地域格差を可視化・計測するこれまでの取り組みの成果をふまえて、日本社会での健康の地域格差と社会格差の関係をつなぐ地理学的な論点と課題を整理する。

Journal

  • Proceedings of the General Meeting of the Association of Japanese Geographers

    Proceedings of the General Meeting of the Association of Japanese Geographers 2015s(0), 100270, 2015

    The Association of Japanese Geographers

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