スウェーデンにおける流出傾向の長期変動
書誌事項
- タイトル別名
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- The long term tendency of run-off trend in Sweden
抄録
日本と比べ広い範囲で降雪が観測できるスウェーデンでは、春になると融雪によって河川の流量が大幅に増加し、時には水害を引き起こす。この融雪出水はヴォールフロードと呼ばれ、スウェーデンを代表する自然災害の一つに数えられている。しかし近年では、その発生傾向に変化が見られる。特に南部では冬季の積雪が減り、発生規模の縮小が著しい。北部を流れるカリクスエルヴェンと南部のエムオーンの二つの河川の流量とその周辺の気象データの1961年~2013年の推移を調査したところ、北と南の両方で気温が上昇傾向にあり、北部で融雪次期が2週間から1ヶ月ほど早まっている一方で、南部では冬季の積雪または降雨が短時間で流出し、融雪出水の規模が小さくなる傾向にあることが明らかとなった。また南部では、夏に集中豪雨が増え年間の流量のピークが春から夏に移動する傾向も見られた。
収録刊行物
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- 日本地理学会発表要旨集
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日本地理学会発表要旨集 2015a (0), 100161-, 2015
公益社団法人 日本地理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205694585344
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- NII論文ID
- 130005490243
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可