「牛久自然観察の森」の保全活動にみる里山利用の可能性 The Possibility of Usage of Satoyama in Preservation Activities by "Ushiku Nature Sanctuary"

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抄録

二次的自然地域の活用という面から,里山に対する関心が高まる中,経年的な保全活動がどのような里山利用に結びつくのか明らかにする必要がある.本研究は1990年に開園した茨城県の「牛久自然観察の森」を事例に,事業報告書及び関係者への聞き取り調査から,里山利用の現状を明らかにすることを目的とした.<br> 当該地の開園時は牛久市直営だったが,2006年度から指定管理制度を導入し,その後11年に放射性物質による汚染の影響を受けた.運営のあり方は変化し,まず,運営主体となったNPO法人は,里山保全活動をより幅広い人々を対象とするレクリエーション活動と位置づけ,大きく利用実績を伸ばした.一方で,11年の汚染以降は屋外での活動が困難となった.その対応過程で運営主体は,観察の森内にとどまらず,周辺地域に活動の範囲を広げ,自らの活動を見直した.また,運営主体の人員は,観察の森を地域住民のもの,「我々の森」という意識を持って保全活動へ取り組むことを共通の理念としていた.<br> これらの結果,観察の森は里山の独創的な活用を模索し,屋内型里山体験を開始するなど,独自の里山利用を実施していると考えられる.

[in Japanese]

収録刊行物

  • 日本森林学会大会発表データベース

    日本森林学会大会発表データベース 126(0), 203, 2015

    日本森林学会

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