衆議院選挙投票率の分析

書誌事項

タイトル別名
  • An analysis of the turnout rates in elections for the Lower House of the Diet from 1969 to 2005 using the Bayesian age-period-cohort model
  • 衆議院選挙投票率の分析--1969年から2005年における年齢・時代・世代の影響
  • シュウギイン センキョ トウヒョウリツ ノ ブンセキ 1969ネン カラ 2005ネン ニ オケル ネンレイ ジダイ セダイ ノ エイキョウ
  • 1969年から2005年における年齢・時代・世代の影響

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抄録

衆議院選挙投票率が1996年以降に低水準で推移してきた一因を究明する。戦後日本の衆議院選挙投票率は1993年から急激に低下して1996年に最低投票率を記録した。その後の2000年,2003年の選挙でも投票率は低水準で推移しており,2005年の郵政選挙では有権者の関心も高く投票率は若干上昇したが,この間の投票率は1990年以前の水準とは大きく乖離している。投票率が1996年以降に低水準で推移した一因として,有権者のコウホート効果の存在が考えられ,コウホート効果の析出を行った。分析方法はコウホート分析における識別問題を克服したベイズ型コウホートモデルを用いた。使用したデータは,1969年から2005年までの総務省(自治省)による「衆議院選挙結果調」における年齢別投票率と,明るい選挙推進協会の「衆議院議員総選挙の世論調査」から集計した年齢別投票率である。分析結果から,およそ1961年以降の出生コウホートから投票率を低下させるコウホート効果の存在が確認された。

収録刊行物

  • 選挙研究

    選挙研究 25 (2), 83-106, 2010

    日本選挙学会

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